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妖怪辞典

  
【子泣きあべー】(こなき・あべー) 主に千葉県に生息。週末になると他の地方に出現することもある。 「いっしょううどんがでてくるよ〜」という声と子供のような泣き声が聞こえたら近くに居る。 三桁の計算、画数の多い漢字、英単語などを問いかけると退散する。 しかし居たところでただ泣くだけなので目立った害はない。 甘味を好むため、お菓子を仕掛ければ捕まえることも可能。 大人が捕まえた場合は泣き続けるが、子供の場合は一緒に遊んでいる。 近年、座敷ワラシ、ぬらりオシム、塗櫛、グレイの亜種ハニイなどと 一緒に居るところを目撃されている。
【塗櫛】(ぬり・くし) 主に千葉県に生息。週末には他の地方での発見情報もある。 塗壁の仲間ではなく付喪神の一種。 九十九年使用した櫛がある日185cmのイケメンに姿を変え、 櫛の持ち主の髪を整えてくれる。 野次られるほど変な髪形にさせられるが、 「とても良くお似合いです」と甘く低い声で囁く為大抵は抵抗できない。 万が一抵抗した場合、熊本弁でこれでもかというほど怒られる。 髪型をセットすると満足して消える。 変な髪形は半月〜半年の間、元に戻らない。 消えた塗櫛はぬらりオシムの元へ集まり、 生まれ変わるのを待つという説がある。
【ハニイ】(はにい) 千葉県に生息。週末になると他の地方に出現情報もある。 特徴として身長が低く、顔の大きさに比べ目が非常に大きい。 目の色は赤、黄、緑、銀など様々な情報があり定かではないが、 目の色が感情を表しているため変化しているのだという説がある。 チュッパチャプスが好物である。ボックスで、或いは ディスプレイにいっぱいぶっさした状態のものを仕掛けるとハニイを見ることが出来る。 ハニイがチュッパチャプスを取った跡には 「つ く ば」というミステリーサークルが残される。 これは恐らく「筑波」の意味であろうが、詳細は不明。 知能指数は高い、ということを主張したものかもしれない。 チュッパチャプスを仕掛けると稀に子泣きあべーの方が先にかかる場合がある。 その場合、後から来たハニイは 「うざっ、マジうざっ」 「え?ていうかなんでいんの?」 といった流暢な悪態を吐くき、残りのチュッパチャプスを持って帰ると言われている。 後には子泣きあべーの 「ちゅっぱがひとつー、ちゅっぱがふたつー、いっぱいあったのにー」 とすすり泣く声が残ると言う。
【坂本木綿】 (さかもと・もめん) 千葉県に生息。週末になると他の地方に出現することもある。 ふわふわと空を飛びながら、道を歩く子供に 「そっち危ないよー真ん中寄せて、寄せて」と甲高い声で道案内をしてくれる 心優しい妖怪。しかし、目が細く且つつっている為、 お礼を言おうと坂本木綿を見上げた子供は大抵怖くて泣き出すと言う。 また、子泣きあべーと仲が良く、ハニイにお菓子を取られた子泣きあべーを 慰めてやっている姿がよく目撃されている。 子泣きあべーを背中に乗せて原宿付近を漂っている姿も時折見られ、 その際お菓子を投げてあげると、「あっくん良かったねー」と言いながら飛び去り 以後道に迷った時必ず助けにきてくれるという。
【座敷ワラシ】(ざしき・わらし) 数年前までは関西地方で発見されていたが現在は千葉県で頻繁に見られる。 身長は小さく、マッシュルームのような髪型と薄い黄金色の毛色が特徴。 家に取り付く妖怪で、座敷ワラシに取り付かれた家は必ず裕福になるという。 非常に友好的な性格の為、取り付いた家の者には姿を見せるが、 写真を撮られたり絵におこされたることを大変に嫌っている。 無理やりに撮ろうとすると「アカンて、周りが顔ええんやからアカンて」と拒絶し それでも尚強いると「洒落ならんでー」と言いながら小走りで居なくなってしまう。 座敷ワラシは一度離れた家には二度と戻らず、 座敷ワラシに嫌われた家はみるみる傾くという。
【ろくろっ巻】(ろくろっまき) 千葉県に生息する妖怪。週末には他県にも出没する。 一月末〜二月中旬になると海外で見られることもあるというが、詳細は不明。 ひょろりと細長く鋭い目つきが特徴である為に 目撃したものは恐ろしさに慄くが、「ろくろっ巻、見越した!」と言うと 「…俺も色々辛いんだよ」と切ない声で漏らして消える。 恐れ騒がずにいると、勉強を見てくれる心根は優しい妖怪である。 特に漢字の読み・書きが得意で、小学生の間では テストの名前欄に「ろくろっ巻」と書いて試験を受けると 良い点数が取れるとさえ言われている。 茨城県に生息する「深井小僧」という妖怪と仲が良い。 ※坂本木綿のねぐらを見つけると、ろくろっ巻もまた近くに生息するというが、   実際に見つけた者は居ない。
【河ポ】(かっぽ) 千葉県の水辺に近年突如として出現した妖怪。今年五月以降の目撃例が多い。 水辺を歩いていると突然水面から出現し、人語ではない言葉でこちらに一言、二言 話しかけた後襲い掛かり尻子玉を抜く危険な妖怪。 ―――と思われていたが、最近になって河ポの言語が ルーマニア語に非常に良く似ていることが分かり、 この妖怪の解釈は180度変わることとなった。 水辺から出てきた河ポはルーマニア語で「相撲をとろう」と言っていたらしく、 彼らとしては突然襲っていた訳ではなかったようだ。 相撲へ負けると尻子玉を抜かれるが、勝つと河ポの御殿へと つれて行ってもらえ、丁寧に持て成されしかも豪華なお土産がもらえる。 因みに三分やっても決着がつかない場合は、 「いい試合だった。君とはまたやりたい」と言って水の中へ戻っていく。 このように河ポの生態は大分明らかになってきたが、 何故彼らの言語がルーマニア語に似ているのかは未だ不明である。
【唐傘勇人】(からかさ・ゆうと) 傘の付喪神の一種。小さな折りたたみ傘、特に黄色の物が変化し易い。 傘置き場などに放置されたままの傘が唐傘勇人に変化すると 持ち主を睨みつけ、舌打ちしてどこかへ消えていく。 (※消えた唐傘勇人がハニイの円盤に吸い込まれる目撃例がある) 大切に大切に使い続けた傘が変化した場合、唐傘勇人は 持ち主から離れることなく、今までの恩返しをしてくれる。 例えば雨の降る確立を尋ねると「セーフティーセーフティー (※フィフティーフィフティーのことか)だな」と確立で答えてくれたり、 「ファミリーマーソン(※ファミリーマートかローソンのことか)辺りで雨」と具体的に答えてくれる。 また、傘を忘れて雨に降られた場合、人気の無い場所で 雨宿りをしていると、どこからともなく現れ助けてくれるという。 広島にはこの亜種の【唐傘寿人】がおり、此方は折りたたみ傘でも 黄色・紫の物が変化しやすいと伝えられている。
【国王がえし】 (こくおう・がえし) プロレス技ではなく、れっきとした妖怪の名前。 真夜中、眠っている人間の所へ現れ枕を返す。 枕を返された人間は国王に顎で使われる夢を見せられ、 ひっくり返された枕を元に戻さない限り毎夜その夢を見ることになる。 長い間枕を返されたままの人間は次第に夢に生気を吸い取られ ついには身も心も国王がえしの奴隷となってしまうという。 現在、千葉方面において国王の奴隷となってしまった人間が 増加しているとの報告がある。
【雪タッキー】(ゆき・たっきー) 向こう側が透けるかの如く色が白く、人とは思えぬ整った容姿を持つ。 雪タッキーについてはこんな伝説が残っている ―――遠い昔の冬の日のこと、名古屋で一匹の鯱が珍しく陸に上がってみるや、 途端吹雪きだし一足先すらも見えぬ状況になった。 鯱は慌てて海へ戻ろうとしたがさて海はどちらかも解らず、 吹雪の中をあっちへふらふらこっちへふらふらするばかり。 そうするうちに吹雪は益々強くなって、このままでは凍え死ぬばかり、と 鯱がゾッとした頃、不意に明かりが目に入った。 助かった、と鯱がそちらへ駆け寄ると、簡素な家の輪郭が見えてきた。 「助けて下さい、吹雪の所為で海へ帰れなくなったのです」 叫びながら戸を叩くと、しばらくしてスーッと戸が開いた。 鯱は礼を言って中へ入ったが、不思議なことに家の中には誰もいない。 蝋燭のか細い炎だけがぽっとともり、部屋の隅にはよどんだ闇が溜まっている。 しまった、妖怪の家か、と鯱は逃げだそうとしたが、外の吹雪は益々激しさを増し、 さながら嵐の海のような様相を呈している。 鯱は薄暗い部屋を注意深く見渡した。すると気づいたのだが、 囲炉裏にはぐつぐつと美味しそうな鍋物が煮えており、椀と箸が一組添えられている。 「このまま外に出ても死ぬばかり、ならばままよ」 鯱はぐっと臍に力を入れ、鍋を食べつくして、そのまま眠ってしまった。 日の昇る前、鯱はふっと目を覚ました。 するとどうだ、雪タッキーが自分を見下ろしているではないか。 恐ろしくて声も出せずがたがた震えていると、雪タッキーが白い唇をにぃっと上げた。 「今晩あったことを、お前の妻であれ、子供であれ、誰にも話してはいけないよ。  もし誰かに話してしまったら、お前は一番大切な選手をレアルに獲られることになるからね」 鯱は生きた心地がせず、ただ人形のようにかくかくと頷いた。 それを見ると雪タッキーは満足そうに笑い、すぅっと姿を消した。 鯱はその後ほうほうの呈で海へと逃げ帰った。 そして幾年か後、鯱はサッカーチームを作り、マスコットとして働いていた。 ある年のこと、鯱のチームに滝沢という選手が入団した。 滝沢は色が白く、また容姿が大変美しくい為多くの人間に愛され長い間スタメンとして活躍した。 しかしある日のこと、滝沢と二人きりになった鯱は、滝沢の色の白さにあの日のことを思い出し、 ついうっかり雪タッキーのことを話してしまったのだ。 「君を見ていると、昔あった不思議な出来事を思い出してしまうよ…」 滝沢は寂しそうな顔をしていたが、とうとう鯱が話終えると、 「約束したのに話してしまったね…」 鯱は滝沢を見てぎょっとした。あの日見た雪タッキーが、そこに座って鯱を睨んでいたからだ。 「頼む、堪忍してくれ!」 泣いて許しを請う鯱を見て、長年の情もあったか、雪タッキーは悲しそうにこう呟いた。 「本当なら私はレアルに移籍しなければならないが、 私がレアルに移籍したら  お前だけではなく皆が悲しむ。皆のために、私はどこか他の場所で暮らすことにしよう」 ―――そして雪タッキーは鯱の前から儚く消え、 現在では千葉県で目撃されるようになったのである。
【一つ目結城】(ひとつめ・ゆうき) 千葉県に生息する妖怪。その名の通り目が一つしかない。 一つ目結城は天皇杯の終わった頃にやってきて家々を見て回り、 向こう一年怪我をする人間の名前を帳面に書き付けていく。 一つ目結城の現れる夜に「おかしがたべたい」と泣いたり 「よーしもずくボール取ってこい!」などと騒いでいると帳面に書き付けられるというので、 怪我をしたくない人間はこの日は必ず大人しくしていなければならない。 怪我をする人間をぎっしりと書き記し重くなった帳面を一つ目結城は持ち帰れなくなり、 「最初の練習の時にまた来るから、それまでよろしく」とモオノキへ預けていく。 帳面に書き付けられた人々は勿論怪我をしたくない。 そこで、一つ目結城が来る前にモオノキを解体しておくのである。 最初の練習の時に一つ目結城がくると 「ごらんの通り、雪でモオノキが潰れてしまってね。帳面は濡れて読めなくなってしまったよ」 と言う。一つ目結城はすごすごと引き上げるしかない。 こういった理由でモオノキは解体しやすく組み立てやすい あのような形状の建物になったと伝えられている。
他にも追加すべきもんあったら
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